西船橋プラザ 「大人の常識・子どもの常識」
以前もブログに掲載したことがあるのですが、大人と子どもには常識に
違いがあります。
その時の一例を示しますと、
生徒:「ワカンナーイ!」
先生:「どこが分からないの?」
生徒:「コレコレ。(指で問題を指し示す)」
先生:「どんな問題なの?」
生徒:「マダヨンデナイカラワカンナイ」
先生:「じゃあ先生といっしょに問題を読んでみようか。」
生徒:「ジブンデヨムカライイ。ア、ワカッタ!」
先生:「そう、よかったね。」
実際に西船橋プラザでこの様なことがありましたが、この場合大人は、
「人に教えてもらうのに態度が悪い」とか、「問題を読んでもいないのに
分かるわけないでしょ!」など、会話の途中で怒ってしまう人が多いのでは
ないかと思います。
この生徒は小学5年生で、大変利発な生徒です。
ですが、「ちょっと難しそうだな。」、「文章量が多くてめんどくさそうだな。」と感じ
たら、あまり考えないですぐ「ワカンナーイ!」と言うのがその子にとっては
常識でした。
なぜなら、これまではその様にすると、誰かが寄ってきてくれて、
「どれどれどこが分からないの?」、「あ~、これはね・・・・」
といった風に、自分が頭を使って一生懸命考えなくても、問題の大部分が解決
されていたからです。
子どもにとっては、目の前の解答用紙が埋まり、マルがもらえれば嬉しいわけ
で、そのための当たり前の行動だったということです。
ですから、その生徒は怒られるような事をしたつもりはないのです。
こういった大人と子どもの常識のズレによって、様々なすれ違いが起きている
気がします。
保護者の方々で、自分が小学5年生の時どの程度の常識を身につけていたか
をはっきり覚えている方は、ほとんどいらっしゃらないと思います。
ですから保護者の皆様には、自分がこれまで培ってきた常識に加えて、子ども
が今どれくらいの常識を身につけているのかにも思いをめぐらせていただいて、
お声かけいただくと、軋轢が生じにくくなると思います。
ちなみに上記の例には続きがあります。
先生:「でも今先生は何も教えていないよ。」
先生:「自分でできたじゃん。すごいね。」
生徒:「(はずかしそうであり、うれしそうな様子)」
先生:「でも問題を読んでないのに、ワカンナーイって言って、先生を呼ぶのは
おかしいよ。」
生徒:「(コクリとうなずく)」
先生:「これからはそこは気をつけてね。」
生徒:「はい。」