漢検合格おめでとう!学力が伸び続ける学習法 その2
今日は、やる気を育む「共感と認知の力」についてです。
「ボク、今日100点取る!」
と、入室のあいさつも他所に、勢い込んで入って来た、やる気満々小3のR君。
聞けば、この授業開始を告げる漢字小テストのために、一週間懸命に練習して来たというのです。
「よし!じゃ テスト問題をプリントするから、今日の番号を教えて。」
「エーと、3の7」
3年生の漢字7回目という意味ですが、3年生以下の学年への出題数は、テスト用紙1枚に付き、わずか5問です。
この5問の一字一字を”止め・はね・はらい”と書き順に留意しながら、丁寧に覚える習慣を付けさせています。
この時フルに活用させたいのが、『国語辞典』。
小学生用の国語辞典には、たいてい漢字の書き順が載っていますし、字義もありますので独習の方法を教えます。
教室では、早いお子さんでは小学校1年生の時から、学校でも国語辞典の使い方を習う小学3年生という時期を逃すことなく、辞書を活用することを覚えさせることにより、漢字および国語の自立学習へと促して行っています。
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さて、R君の7回目の漢字テストはどうだったでしょうか?
勿論、見事に100点を取って、満足げに次の学習へとさっさと歩を進めて行きました。
子どもの努力しやすい問題数と、その子の100点の取れる学年レベルから始める
これが、やる気が起こり、やる気が持続し、やがて自立に向かい、生涯学び続ける習慣の素地を作る学習法です。
学年を下げても、その子が努力しやすいレベルから始める、ということがとても重要です。
「自分もやれるんだ」という100点を取る快感を味わった子どもは、必ず次も100点を取ることに意識が向かいます。
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そうして満点を取ることが続くと、取れなかった時、子どもは非常に悔しがるようになります。
こうなったら、自立学習への大きなステップを踏み出している、ということなのです。
この時最も大事なこと、それは、”共感“です。
一緒に悔しがって上げるということ。
「あ゛― オシカッタネーッ!!」と演技たっぷりに。
指導者の共感を得られるということ、勿論、お父さん・お母さんの共感も、子どもは常に欲しています。
次に大事なのは、「でも、すごく頑張ったよ。」と、頑張った過程を素直に認めて上げるということ。
これも、子どものやる気を起こさせ、やる気を持続させ、自立に向かわせるとても大きなエネルギーなのです。
「じゃぁ、練習の回数を少し増やそうね。次またガンバろうね!」
共感→認知→励まし&アドバイスの3ステップは、子ども(大人だって)の成長をサポートするには最も大事なこと、すなわち信頼の架け橋(ラポール)を築く要素です。